人生は1人勝ちが勝ちじゃない。ノーサイドの精神こそが本当の幸せ

2019年に日本中を熱狂させたものといえば「ラグビー」は外せません。 それまでラグビーに興味がなかった人たちも、大勢とりこにしました。 そんなラグビーには「ノーサイドの精神」という考え方があります。

ノーサイドの精神とは 試合終了後は敵味方関係なくお互いの検討をたたえること

という意味です。 ラグビーをやっている人には当然のように浸透している考え方ですが、「ノーサイドの精神」は、誰にとっても見習うべきでしょう。 幸せな人生を送るには一人勝ちを目指すべきではありません。むしろ皆で分かち合うことに、本当の幸せはあるはずです。

2019年のラグビーワールドカップで起きた「ノーサイドの精神」ではない出来事

2019年のラグビーワールドカップでは、1つだけ「ノーサイドの精神」とは言えない出来事がありました。 それは決勝戦でのイングランド代表の振る舞いです。何が起きたかというと、決勝戦で南アフリカに負けたイングランド代表がノーサイドの精神を忘れて、感情むき出しになってしまったのです。 それは、表彰式でも起きました。 表彰式では、ワールドラグビー会長から一人ひとりがメダルを受け取ります。 しかし、イングランド代表は会長と握手を交わした後、あからさまに首から外したり、かけられることを拒否する選手までいたのです。 この事件について

  • 紳士的ではない
  • 不愉快な敗者たち
  • スポーツマン精神に反する

など多くの批判を受けてしまいました。 もちろんちょっと違う視点で見るなら、イングランド代表が「どれだけこの大会に懸けていたのか」「何としても優勝したいという強い気持ちの表れ」と見ることができます。 きっと上を目指していたからこそ、あのような振る舞いをしてしまったのだと私も思いました。 ですが、それはあくまでも自分たちのことだけを考えているからです。しかも、ラグビー発祥の国である以上、勝ちたいだけではなく、試合が終わったら「ノーサイドの精神」を貫いてほしかったです。

人は誰でもイングランド代表のように感情が出てしまうことがある

ノーサイドの精神を貫くことが出来なかったイングランド代表を批判した人たちも、同じような一面を持っている可能性があります。 例えば、会社の会議で人と意見がぶつかったとします。 結果として言い争った相手の意見が通ったとき、本来なら決定事項なので、その決定に従い前向きに行動するしかありません。つまりノーサイドの精神ですね。 ですが多くの人は、「怒り」の感情が出てきてしまいます。

  • なんで自分が我慢しなきゃいけないんだ?
  • なんでこんなこと言われなきゃならないんだ?
  • こんな決定やってられない

などなど。 ですが、この時にカッとなって感情むき出しに振る舞ってしまっても、誰にとっても良いことはありません。むしろ評判を落として終わるだけでしょう。 なので、ここでしっかりと 「決まったからには皆で頑張ろう!」 という風にノーサイドの精神を持つことが、誰も不快な思いをせず、しかも決定事項が上手くいくために必要なことなのです。 

1人勝ちした人こそノーサイドの精神を持とう

先ほどのイングランド代表は「悔しい」という感情でしたが、「嬉しい」という感情でも同じです。 何事も、負けるよりも勝つほうが嬉しいのは誰でも同じです。 勝ったときは、当然ですが嬉しくて喜びます。ですが、そのようなときほど、負けた人のことを思いやる必要があるはずです。   これは、スポーツだけの話ではありません。 よくビジネスや投資で成功した人が、「皆と一緒に」と言うのは、一人勝ちが本当の勝ちではないと知っているからです。 私自身も同じです。私は成功者とはとても言えませんが、不労所得によって、以前よりも幸せになったことを1人で喜んでいるだけで終わることもできます。 でもそうしないのは、自分だけが良ければいいという考えではないからです。

  • チャンスがあることは皆に知って欲しい
  • 分かち合いたい

という気持ちは、どんどん強くなります。 敵味方ということではありませんが、ノーサイドの精神こそが、結果として自分もより幸せになるとわかったのです。  あなたも目指すべきは「ノーサイドの精神」です。決して一人勝ちでは得られない、より大きな幸せにつながることでしょう。 

イングランド代表ではなく、日本代表をめざそう

今回は最後までラグビーの話で恐縮ですが… 日本代表は準々決勝で南アフリカに負けはしました。 当然彼らもとても悔しかったかと思いますが、決して感情的になることなく、南アフリカのチームのメンバーを称えていました。 実際にイギリスBBCスポーツのライブ速報 は、「日本は敗退したが、ピッチの内外でこのW杯を活気あふれるものにした。頭を高く掲げる資格がある。実に素晴らしい開催国だった」と評しました。 これは、ノーサイドの精神を最後まで貫いたからです。日本だけではなく、勝った南アフリカ代表も、もちろん同じです。   私たちはつい、「自分が勝つこと」に意識がいってしまいます。 ですが、大きな幸せにつながるのは、一人勝ちではなく、ノーサイドの精神であることを忘れないでください。