REITって何?不動産投資なのに金融商品リートを徹底解説

「不動産投資についてインターネットで検索していたら、REITというのがよく出てくるけど何のことだか分からない」
「分配金がもらえるとか、利回りがかなり良いとかあるみたいだけど、仕組みがイマイチ分かりにくい」
不動産投資のことを調べていると、この『REIT(リート)』というキーワードがよく出てきます。

このREITとは一体、何を指す言葉なのでしょうか?

実はこの『REIT(リート)』とは、投資信託の一種で、不動産が運用対象となっている金融商品のことを指します。
その多くは、一般の投資家から証券会社を通じて集めた資金を元手として、オフィスビルやマンション、レジャー施設などに投資します。
そして、その賃貸料や売却益を投資家に分配する、不動産に特化した投資信託という仕組みです。

実物の不動産投資のように、物件を取得する必要がなく、売買に煩わしい手続きは必要ありません。
しかも、REITの収益源の大半は、投資先不動産の賃料収入なので、非常に安定的でリスクが小さいと見なされています。

最近は、機関投資家だけでなく個人投資家にとっても、リスク分散に貢献する新たな投資先として認識されつつあります。

今回は、REITの仕組みや得られるメリットをはじめ、勘違いしやすいREITの種類や仕組みの違いについてできる限りわかりやすくお伝えします。

先ほどもお伝えしましたが、REITは非常に安定的でリスクが小さく、かつ、選定銘柄を選ぶことでハイリターンが得られる美味しい投資です。
銘柄選びの方法や秘訣についても解説しますので、ぜひ参考にしてみて下さい。

REITの魅力的なメリット

REITの仕組みと種類を解説する前に、REITを買うとどんな良いことがあるのでしょうか?
まずは、REITのメリットとデメリットについて、お伝えしていきます。

分配金が高い

一般的な株式会社の場合は、法人税を支払った後の利益から、株主に支払う配当金を捻出することになります。この時支払う法人税の税率は40%にもなります。

対して不動産投資法人は、「当期利益の90%以上を投資家に分配すること」という条件をクリアすると法人税が免除されるという税制上の仕組みがあります。

これは、単純に『分配金=経費』と認められるので、税金を納めなくて良くなるのです。このため投資法人は、この条件を満たすように分配金を決めて支払います。

結果的に、投資法人はREITで法人税が免除され、投資家は利益のほとんどを分配金として受け取れるのです。
これは投資家にとっても嬉しい法律と言えます。

もう一つは、副次的な理由になりますが、金利が低下しているからです。

REITを行なっている投資法人のほとんどは、金融機関からお金を借りて資金調達を行なっています。
端的に言えば借金をしているので、利息をつけて返済する必要があります。

しかし、近年のアベノミクスによる金融緩和政策で、借入金の利息が低くなっており、その分REITの収益性が上がっています。
そのため、分配金の利回りが高くなっているのです。

ざっくりとした目安になりますが、REITと株式や債券の利回りを比較した表になります。

分配金の利回りに関しては、不動産投信情報ポータルで各J-REITの利回りを確認することができます。

不動産投信情報ポータル(URL:http://www.japan-reit.com/)

こちらの画像にもあるように、非常に高い利回りを示していることがわかります。この分配金はもちろん上下します。

ですが基本的には、定期的な賃料収入がベースとなっているので、他の投資と比較すると非常に安定していると言えます。

小額から投資可能

不動産物件を実際に購入するとなると、莫大な資金が必要となりますよね。ですが、REITは投資信託なので少額での投資が可能となります。

投資対象は、不動産投資法人が所有する多くのマンション、オフィスビル、商業ビルなどです。単体の不動産に対して投資するわけではありません。

そのため、空き家のリスク等もあまり気にしなくて済むと言えます。

分散投資に向いている

証券会社を通じた株式や投資信託、ETFなどで資産運用していると、どうしても資産が株式に集中してしまいがちです。
株式に資産を集中させていると、リーマンショックのような金融危機が訪れた場合、非常にリスクが高くなってしまいます。

こうしたことを避けるためにも分散投資が必要になるわけですが、REITは分散投資に非常に向いていると言えます。
不動産に投資するという観点からも、REITを意識して購入するのは、分散投資に非常に役立ちます。

それと最近の市場の傾向として、株式とREITに逆相関の動きが目立ちます。株価が上がるとREITが下がり、REITが上がると株価が下がるといった具合です。

分散投資の理想としては、同時に値下がりしない資産に投資を行うことです。
こういった面からも、REITは分散投資に向いていると言えます。

インフレに強い

これは不動産投資全般に言えることですが、REITはインフレの影響を受けにくいのです。
インフレとは、端的にいえば物価が上昇して、お金の価値が下がることです。

例えば、銀行にお金を預けていたとします。
現行の金利ではほとんど利息がつかないので、お金が増えることはほとんどありません。対して、物価は少しずつですが上昇しています。

金融政策であるアベノミクスは、年2%の計画的インフレ率を設定して、それに合わせた経済成長を見込んでいます。つまり、毎年2%の割合で、お金の価値が下がっているのです。

このように、資産を現金や預金でとっておくことは、インフレによってお金の価値が下がってしまうリスクと常に背中合わせになります。

一方でREITは、インフレに強い商品だと言えます。
一般的に、物価が上昇すれば、不動産の価値や家賃も上昇する傾向にあるからです。

結果的に分配金も物価と連動して上昇する傾向があるため、REITはインフレに強い商品だということができるのです。

現金化しやすい

不動産投資に対してREITが優れている点は、すぐに現金化が可能だという点です。
これは不動産を相続する時の問題が起きにくいという一面を持っています。

不動産を所有されていた方が亡くなった場合、相続手続きの際に家族・親戚で揉めるケースが多発しています。あらかじめ遺言等が準備されていれば、もめ事もなく解決が可能ですが、不慮の事故等で突然亡くなった場合は難しくなります。

特に不動産投資は現金化が難しく、現金はもちろん株式・投資信託などの金融商品のように分割することも簡単ではありません。

そうした理由から、相続争いが起こる場合も少なくないのです。

REITの投資対象は不動産ですが、金融商品のため現金化しやすく、また分割することも可能なので、こうした問題は起きにくいと言えます。

REITのデメリット・リスク

ここまでREITのメリットをお伝えしましたが、REITも投資です。なのでリスクがつきものであることは間違いありません。
ここではREITのリスクもしっかり理解しておきましょう。

元本保証ではない

まずは、元本保証ではないということです。
REITは、株や投資信託と同じ金融商品です。そのため元本は保証されません。所有している不動産の崩壊やテナントの入居率が下がった場合などは、価格の低下や分配金が下がることがあります。

ですが、総合型で複数の不動産を保有しているREITを選択したり、複数の銘柄に投資、あるいはREITファンドを購入することで、リスクを減らすことは可能です。

相続税減税の対象にはならない

REITの場合はあくまでも金融資産ですので、節税効果はありません。

実物の不動産を所有していた場合、法律に則り相続税率は下げることが可能ですが、REITにその効果はありません。

REITの仕組みとは?

REITは Real Estate Investment Trust の頭文字を取ったものです。ここまで何度も出ていますが、『リート』と読みます。

そしてその意味は、
REIT    :Real Estate(不動産)Investment Trust(投資信託)
と、日本語訳も直訳のそのままです。

REITは、1960年代にアメリカで生まれた不動産投資信託です。
急激に普及したのは1990年代で、日本では2001年9月から東京証券取引所で取引が開始されました。基本的に投資信託なので、海外の商品も国内の証券会社を通じて購入することができます。

なので、米国のREITと区別するために、日本版REITを【J-REIT(ジェイリート)】と呼びます。

3つに別れるREITの種類とその仕組み

REITは、大別すると3種類に分かれます。

投資対象は不動産であることに変わりはありませんが、REITの内容に微妙な違いがあるので一つずつ確認していきましょう。

個別銘柄のREIT(上場)

個別銘柄のREITは、株式と同じ位置付けになります。ですので、証券会社のHP等も「国内株式」の一覧の中に入っている場合が多いです。

例えば、NBF(日本ビルファンド投資法人 証券コード:8951 URL:https://www.nbf-m.com/nbf/)などが上げられます。

証券コード(しょうけんコード)とは、日本の証券取引所に上場する企業に対し「証券コード協議会」が付与するアラビア数字で構成される識別番号。銘柄コード、新証券コード、ISINコード、証券会社等標準コードなどがある。一般的に、証券コードとは銘柄コード(4桁)のことを指す。なお、証券コードは株式会社東京証券取引所の登録商標である

Wikipedia 証券コードより引用

NBF(日本ビルファンド投資法人:以下NBFと略)は、三井不動産がメインスポンサーのオフィス特化型J-REITです。オフィスビルをメインの投資対象としていて、2020年2月時点の保有物件数は71物件です。REITのなかでも最古参銘柄の一つで、2001年に上場し、最初に資産規模1兆円超えを果たした銘柄でもあります。

財務戦略は堅実で信用度が高く、日本銀行が7%以上保有している銘柄の一つです。現在の価格は、一口あたり760,000円、分配金利回りは年2.80%なので、年間で約21,280円(一口分)の分配金がもらえる計算です。

NBFはオフィスビルに特化した投資法人ですが、住宅だけに特化した投資法人や、ホテルや商業施設に特化した投資法人もあります。また、分散投資のメリットから保有物件を特化せず、オフィスビルや住宅、ホテルなどの商業施設を混合させた投資法人も存在します。

この総合型REITの代表例としては、MASTER FUND(野村不動産マスターファンド投資法人 証券コード:3462 URL:http://www.nre-mf.co.jp 以下MASTER FUNDと略)があります。

野村不動産グループの事業戦略を活用して、オフィス・住居・商業施設や物流施設を投資対象としている総合型J-REITです。2015年10月に誕生した比較的新しいJ-REITですが、資産規模は1兆310億円(2020年1月現在)、保有物件数は294物件(前同)、2019年末の平均稼働率は98.6%です。

先にお伝えした通り、野村不動産グループの事業戦略を活用しているので、積極的に物件を購入したり入れ替えたりしています。
信用格付も高く、こちらも日本銀行が6%以上保有しています。

2020年2月の一口あたりの価格は投資口価格‎: ‎186,300円、分配金利回り‎: ‎3.52%なので、年間で6,500円ほどの分配金がもらえる計算になります。

REIT ETF(上場)

ETFとは、Exchange Traded Fundの略で、訳すと上場投資信託(じょうじょうとうししんたく)になります。ETFは、金融商品取引所で取引される投資信託の事を指します。

先の個別銘柄REITが、NBFやMASTER FUNDのような取引会社でしか販売されていないのに対して、ETFは株式のように証券取引所での売買が可能です。
しかも、投資信託のように複数の銘柄に分散投資をすることができるのです。

また株式の場合は、大きな資金が必要になりますが、REIT ETFは、少ない資金での投資が可能です。

略称、東証REIT指数ETF(正式名称『NEXT FUNDS 東証REIT指数連動型上場投信』 証券コード:1343 URL:http://www.nextfunds.jp)を例に解説します。

東証REIT指数は、REIT市場の全体的な動きを把握するために設定された指数です。東証株価指数や日経平均株価、日経225と同じような役割を果たしている指標であるといえます。

東証REIT指数ETFは、東証(東京証券取引所 以下東証と略)に上場するREITの全銘柄を時価総額に比例・連動するように作られた指標です。東証REIT指数は、東証が毎日、算出および公表をしており、この指標を見るとJ-REIT市場全体の動きを捉えることができます。

また年に4回、決算日の約40日後に分配金が支払われるタイプと、毎月分配金が支払われるタイプがあります。個別銘柄のREITとの違いは、個別に各企業に株式投資をするか、複数の銘柄に分散投資するかの違いと理解していただければ分かりやすいでしょう。

また、海外のREITに投資するETFもあります。

略称、外国REIT(為替ヘッジなし)ETF(正式名称:NEXT FUNDS 海外REIT・S&P先進国リート指数(除く日本・為替ヘッジなし)連動型上場投信 銘柄コード:2515)では、配当を含めた先進国REIT指数のうち日本を除いたものを指標とし、連動するように設定した海外REITのETFです。

運用対象は外貨建てになるので、為替の影響を受けてしまいますが、これをメリットと取るかデメリットととるかは、その時の為替状況によって変化するでしょう。

こちらも年に4回、決算日の40日後に分配金が支払われるタイプと、毎月分配金が支払われるタイプに分かれています。外国REIT(為替ヘッジなし)ETFも投資信託の一つですが、指標に沿って銘柄を組み入れていく形式になります。

ファンドマーネージャーが積極的にリスクを取って、ハイリターンを狙いに行くものは『インデックスファンド』と呼ばれます。こちらの『インデックスファンド』は、低コストでプロに任せた資産運用できる点が、メリットになります。

デメリットとしては、手数料と管理料がかかる点でしょう。

外国REIT(為替ヘッジなし)ETFはどちらも、個別銘柄のREITよりもREIT全体が上がると期待できる場合には、候補のひとつになります。

REITファンド(非上場)

REITファンドとは、株式ファンドの運用会社が、国内外の証券取引所の株式を取引することで利益を得ているのと同様に、REITファンドは、運用会社が国内外のREIT市場に投資をする「契約型」投資信託です。
この「契約型」投資信託とは、投資信託の運用会社と信託銀行が契約して組成する投資信託のことを指します。

世間一般に周知されている投資信託のほとんどがこの契約型です。
「契約型」REITは、取引所を介した売買が行われないので、非上場になっています。

そのためリアルタイムでの売買はできませんが、証券取引の取扱がない銀行や、郵便局の窓口でも購入が可能というメリットがあります。

最初に解説した個別銘柄REITは、一つの不動産投資法人に対する投資(株と同じ仕組み)でした。対してREITファンドは、この個別銘柄REITをセットにした形で販売されています。
セットになっているので、分散投資を図ることが可能です。

REITファンドは、REITの組入割合の決定、売買をファンドマネージャーが代わりに行ってくれるので、自分で複数の銘柄を管理するのは難しいという方には、特におすすめです。

デメリットとしては、手数料及び管理料がかかることです。ですが、株式の配当利回りや10年国債の利回りに比べれば、十分に高い利回りを得られる可能性があります。
何より、手間をかけずに高い利回りが得られるという点は、REITファンドならではのものですので、老後の資金運用や不労所得を得たい方には、おすすめの投資先になります。

またREITファンドの中には、分配金が選択制となっていることもあります。

一つ目は『個別銘柄のREIT』や『REIT ETF』と同じように、決算ごとに分配金を受け取る「分配金受け取りコース」です。
もう一つは、分配金を再度投資に回す「再投資」コースになります。

分配金受取コースは、決まった日に分配金を受け取ることができます。
対して分配金再投資コースは、分配金を受け取る代わりに買い足しができるので、長期運用で資産を増やしたいと考える方に適しているコースだと言えます。

どちらを選ぶかは、あなたの資産運用計画に合わせて選択するのが良いでしょう。

REITの買い方

上場している【個別銘柄のREIT】や【REIT ETF】には、株式と同じように4桁の銘柄コードが付与されていますので、証券会社を通しての注文が可能です。口数を指定し、指値・成行注文のどちらかを選びましょう。

ただ、【個別銘柄のREIT】や【REIT ETF】は、株式と同じように、市場でリアルタイム売買が可能な半面、『流動性リスク』が存在します。

『流動性リスク』とは、取引が成立せずに売りたい時に売れない、買いたい時に買えないという可能性が起こることを言います。
取引量が十分にあるものであればこうした問題は起こりませんが、規模が小さい場合はこの『流動性リスク』が発生しやすくなります。

REITの見極め方

ここまで、REITのメリットとデメリット。そして仕組みや、その投資先を解説してきました。

次は、REITの選び方について解説をしていきます。REITを選ぶ際に見るべきポイントは、以下の7つになります。
少し多いように感じられるかもしれませんが、実際に売買する時のチェックリストにも使えるので、ぜひ覚えておきましょう。

  1. 不動産の種類
  2. 時価総額
  3. 分配金利回り
  4. NAV倍率
  5. LTV(借入金比率)
  6. 投資法人の格付
  7. NOI(準営業利益)利回り

それでは一つずつ、解説していきます。

1.  不動産の種類

REITが対象としている不動産の種類を確認することは、REITを見極める際の一番の基本となります。賃料収入が景気に左右されにくい、住居特化型REITや複数用途型リートは、安定した収益が見込めるでしょう。
また、オフィスビル特化型は住居型に比べて賃料が高い傾向にあるため、分配金も高めです。

対して近年、大型ショッピングモールの閉店が相次いでいます。
建物の老朽化による一時的な閉店であれば、再開発・再オープンの収益の回復を見込めますが、その多くは収益率の低下による閉店がほとんどです。

人口の減少が問題になっている点や、インターネット通販が盛んになっている点などをふまえると、今後、商業施設用不動産の運用パフォーマンスは落ちていく可能性が高いと言えます。

こうした時代背景を見ながら、どの不動産商品をメインで取り扱っているのかを確認して、より良い投資先を見つけていくことが、REITの基本になります。

2.  時価総額

時価総額とは、REITの資産を時価(その時々の商品の値段。また、現在売買すると考えた場合の値段)で評価したものになります。
時価総額が大きいほど資産が多いことになり、多くの資産家がREITに投資していることになります。

多くの投資家が投資しているので、値動きも安定しますし、分配金も大きく変動しにくいと言えます。

対して、時価総額が小さいと、先に説明した『流動性リスク』が高まり、買いたい時や売りたい時に約定できないリスクが高まってしまいます。
具体的な目安はありませんが、市場の傾向として1,000億円を超えているREITは、比較的値動きが安定している傾向があります。

3.  分配金利回り

やはり分配金の利回りは、個人投資家にとっては最大の関心ごとでしょう。
REITの利回りは、他の金融商品に比べて高い傾向にありますが、それはREITによって様々です。

また、分配金利回りは、現在の利回りが未来永劫ずっと維持されるわけではありません。REITの利回りは、基本的に変化するものなで、過去の利回りも見て、納得できる金額かを確認すると良いでしょう。

4.  NAV倍率

NAVとは、Net Asset Valueの略で、『純資産価値』のことになります。
そしてNAV倍率は、REITの価格に対して、どの程度の純資産があるのかを示す指標です。

NAV倍率は、REITの銘柄が『割安』なのか、『割高』なのかを判断するために使われます。

NAV倍率=REITの市場価格÷1口あたりのNAV÷投資口数

NAV倍率は上の算出式により導かれます。このNAV倍率によって、REITの資産価値と価格がどれくらい近いのか? もしくは離れているのかが分かります。

NAV倍率が1より小さいと、資産価値よりも価格が安い割安な銘柄と考えられます
逆にNAV倍率が1よりも大きいと、資産価値よりも価格の方が過大に評価されている割高な銘柄と判断されるのです。

割高な銘柄は、価格が適正な水準になることが予想できるので、新たに購入するのを避けるケースが多くなります。

NAV倍率が高いREITの全てがダメということではありませんが、銘柄を選択する際の目安として、NAV倍率が1前後であるか、1より低い銘柄を選ぶことを意識しましょう

5.  LTV(借入金比率)

LTVはLoan to Valueの略で、日本語訳は「借入金比率」もしくは「有利子負債比率」と言われます。

LTVは、「借入金 ÷ 総資産」で算出され、資産価値に対して借入金が多いとLTVは高くなります。LTVが高いということは、借金が多いということであり、倒産の危険性をはらんでいると言えます。

一概にLTVが高くても経営状況が悪いというわけではありませんが、資金繰りや経営基盤は弱い傾向にあると見て、間違い無いと言えます。
ですので、目安としてはLTVが50%以下のREITを選ぶことをおすすめします。

6.  投資法人の格付

投資法人は、外部の格付け機関から財務状況などを踏まえて格付けされています。格付け機関の格付けは客観的な指標なので、大いに参考にしましょう。

健全な運用ができている投資法人ほど評価が高く、格付け機関により表記方法が異なりますが、最も高いものは『AAA』や『AA+』になります。

また日本銀行が金融政策としてREITを買い入れる場合は、『AA』以上を買い入れの基準としていますので、そちらを基準としても良いでしょう。

7.  NOI(準営業利益)利回り

NOIは、Net Operating Incomeの略で、不動産投資の『純営業利益』を指しています。
『3.分配金利回り』は、投資額に対する分配金の割合になりますが、NOIは不動産価格に対する収入の割合を示す指数であり、不動産の収益力を示す指数になります。
そのため、数値が高いほど良いとされています。

NOIの利回りは、土地や不動産価格が低く、また上がりにくい地方の方が高い傾向にあります。ですが、NOI利回りが地方に比べると低い傾向の都会の不動産も、収益力が低いわけではありません。
そこもREIT選びには忘れてはならないポイントになります。

もう一つ、日本国内のREITにおいては、災害リスクを無視することができません。
例えば、大きな地震があり保有物件に大きなダメージがあった時は、収益をあげられる物件数が大幅に減少してしまいます。

国内のJ-REITに投資する際は、保有不動産数や、地理的な点からも広範囲に投資しているかをチェックしましょう。

このように、海外の不動産を投資対象としたREITも考慮にいれると、更なる分散投資の効果が見込めます。
日本の不動産市場だけだと心配という方は取り入れてみましょう。

まとめ

日本の不動産市場は今後も堅調な収益が期待できます。
特に都内では、人口の流入率がまだまだ高く、オフィスの空室率も過去最低をどんどん更新しています。
オフィス物件に対する需要も高くなっているということです。

しかし、実物のオフィス物件を買うとなると相当な資金が必要になります。

不動産物件を持つとなれば、資金だけでなく、管理費・修繕費の問題や、手続きの複雑さ、そして現金化しにくいなどの厄介な問題やリスクがあります。

しかしREITであれば、少額から始められ、管理も投資法人が全て賄ってくれます。
換金性も高いので、売れないという心配もほぼありません。

分散投資をお考えであれば、不動産投資のいいとこどりなREITを始めてみてはいかがでしょうか?