投資信託って何?メリット・デメリットを分かりやすく解説!

投資は初めて、という人にすすめられることが多いのが『投資信託』です。略して「投信」と言う場合もあります。

初心者向けとは言え、すすめられるがままに資金を投資して良いものでしょうか?
メリットだけでなくデメリットも知り、自分できちんと理解した上で判断したいものですよね。

そもそも、投資信託とは何なのか?というところからはじめて、メリット・デメリットについて解説していきます!

まず、「株って何?」から理解を!

いきなり、メリットやデメリットの話に入る前に、そもそも「株って何?」という話からはじめたいと思います。

「投資」というと今の日本では「なんとなく、お金が増えそうなもの」というイメージを持つ人や、場合によっては「実体のない怪しいもの」と思ってよく分からないまま避けている人が多いのも事実。

「株?そんなの知ってるよ!」という人も、今一度おさらいしてみましょう。ここがきちんと整理できて頭に入っていると、投資信託のメリット・デメリットについても自然と理解できます。

株とはシンプルに言うと、「事業の資金を集めるためのもの」

株、株式・・・何気なく使われるこの言葉ですが、ここでは敢えて簡単に説明することにしましょう。株とは「事業の資金を集めるためのもの」です

あくまでもイメージしやすい例を出しますが、新しく石油が湧き出る油田が見つかったとしましょう。事業にすれば、大きな利益も出そう。が、設備が整っていない状態ではどうにもできません。設備を整えるためにはまずお金が必要です。

そこで「株」を発行して、お金を出してくれる人を探すという訳です。
1株何円(日本円の場合)というような形で値段がつきますが、これから事業がうまくいき利益が出れば、その利益分を株を持っている人にも配当しますよ、という訳なんですね。

また、株を持っている人(株主)には他にはない優遇も受けることができます。
例えばスターバックスの株主は、コーヒー無料券を受け取ることができていました(過去形で書いているのは、株をしている人の間ではとても人気の株主優待だったのですが、今は廃止になってしまったからです)

もっと話を膨らませると、株主になるということは、会社に資金を提供したということ。つまりオーナーの一員になった、とも言えますね。そのため場合によっては株式総会で意見を言ったり投票をしたり、ということもできる訳なのです。

最初の例に戻りますが、新しくはじまった油田の事業がうまくいくと、当然、株主に配当される利益は大きくなります。すると、「その株が欲しい!」「最初よりも割高になってもいいから、株を持ちたい!」という人も現れるでしょう。

そこであらかじめ株を持っていた人が、その株を保有するのを途中でやめて株を売ることで利益を得る、ということもあります。

ここでは「油田」とかなり大きな事業のイメージを例にして説明をさせていただきましたが、あなたの身近にはもっとたくさんの株式会社があるはずです。株式を発行している、という点ではみな同じという訳です。

1社の株を持っているだけでは、リスクも高い

さて、「これから油田開発をすすめます!」という話を聞いて、「きっとうまくいきそうだ!だったら、株もたくさん手に入れておいた方が絶対良い!」と思って、多額の資金を投じたとしましょう。

ただ、その事業がうまくいくかどうか?確定的なことはなんとも言えません。
その道のプロなら、見極める目を持っているかもしれません。それでも、100%の保証はできないはずです。

利益を出すつもりで事業をはじめる訳ですから、株の価格も上がっていくことの方が、基本的には高いかもしれません。ただ、この事業がなんらかのトラブルで全然うまくいかなくなってしまうことも、想定しておいた方が良いでしょう。

100万円手元にあるとして、一気に儲けようと思って詳しいことは分からないまま100万円を1つの株式に投入するのはちょっと怖いですね。

それよりも、きちんと話を聞き、事業計画の資料などもチェックした上で、納得できる10銘柄、20銘柄・・・などに分散した方がリスクを低くできます。
20のうち1つが大きな失敗をしたとしても、あと19がうまくいけば、トータルで見るとプラスになる可能性がより高くなります。

投資=実体のないもの、ではない!

ここまでの説明を聞くと、「投資や株って、実体のない怪しいものなのでは・・・?」と思っていた人は、決してそうではないことが分かるはずです。むしろ、世の中にとって絶対に必要なものですよね。

株式が発行されるからこそ、事業もできて、世の中に必要な商品やサービスが生み出され、提供されていくのです。そして、その事業が社会の人に受け入れられてうまくいき、利益が出せるようになると、株の価格も上がるという仕組みなのです。

投資信託とは? プロが代わりに運用!

さて、ここまでは「株」について説明しましたが、ここからは「投資信託とは何か?」という話をしていきましょう。

投資信託では株式だけでなく、債券やその他の銘柄を扱うこともありますが、「株とは何か?」が分かっていればこの記事での全体の内容が分かるので、細かい説明は割愛させていただきます。

投資先の見極めも、リスク分散もプロにお任せ!

投資信託とは、投資のプロが資金を集めて運用し、利益が出た分を出資してくれた人(株主)に還元する、というものです。

投資や株の初心者では、株を手にいれようと思っても、その株の価格が上がるのか下がるのか大きな判断ミスをしてしまうかもしれません。またリスク分散をしようにも、複数の銘柄について全部調べていくのは大変ですね。

それらを全部、専門家が代わりに運用してくれるのが投資信託なのです。

投資家は小さな金額で、ファンドは大きな金額で投資ができる!

投資信託でお金を集めて運用する人や会社を「ファンド」と呼びます。初心者の投資家で手元の資金が少ないという人でも、大勢の投資家から資金を集めれば金額もかなり大きくなりますよね。

大きな金額からでないと投資できないという銘柄でも、ファンドのもとに大きな資金が集まれば、当然ファンドはそれらにも投資できます。投資家にも、ファンドにも大きなメリットがあるのが投資信託なんです。

さまざまなタイプの銘柄を組み合わせることでリスクヘッジ

これから価格が伸びる、と思う銘柄で運用するとはいえ、同じタイプのものばかりだと、いざというときのリスクは高くなってしまいます。

例えばスマホに関する事業がこれから伸びるだろう、と思っても、電波に大きな問題が発生してある日突然スマホが使えなくなる可能性も、全くないとは言えません。するとそれらの株価は一気に落ちてしまうでしょう。スマホ関連事業だけに投資していると、リスクが高いのです。

他の分野にも投資しておくことでそのリスクは抑えられます。

銘柄のタイプごとの特性も理解しながら、別々のタイプの銘柄を組み合わせてリスクを低くするのです。

また、国によるタイプの違いもあります。
これから急成長すると予想される「新興国」と呼ばれている国の株式については、大きなリターンが見込めそうな反面、まだ落ち着いている訳ではないのでリスクも高いという側面もあります。
日本の場合は新興国と比べると、全体的にみると見込めるリターンはそこまで高くないとも言えます。ただ、リスクに関しても新興国ほど高くはありません。低リスク、低リターンの傾向があります。

とは言え日本の銘柄が100%となると、ある日突然国全体を巻き込んでの何か大ピンチの事件が起きた場合、一気に価格が落ちてしまう可能性もあります。

投資信託にもたくさんの種類があります。よりリターンを狙える(しかしリスクも少し高くなる)ものや、より低リスク低リターンの傾向があるものなど。それによってどんな銘柄を組み合わせるのか? その比重は変わっては来るのですが、複数の銘柄を組み合わせることでよりリスクを低減するというのはどの投資信託であっても共通して言えることです。

どんな銘柄が運用されて、どれだけ利益(損出)が出ているの?

投資信託では、運用の状況を開示することが義務になっているので、ホームページを調べるとレポートを見ることができます。

ここではマネックス証券のホームページにある、「三井住友トラスト・アセットマネジメントのSMTインデックスシリーズ」の中の「SMT 日経225インデックス・オープン」、作成基準日が2019年12月30日となっている月次レポートの画像の一部を見てみることにしましょう。

これまでの推移がグラフ化されています。

さまざまな業種の株式を組み合わせていますね。

具体的な社名があると、投資信託の中身や実体がイメージしやすいですね。

それだけでなく、右下の「株式銘柄数:225」という数字にも思わず目が留まります。個人でこれだけ分散投資するのはなかなか難しいでしょう。これもプロに任せているからこそ、できることです。

投資信託の、メリット・デメリットとは?

ここまでの説明が分かると、メリット・デメリットはすぐに理解できます。すでに書かせていただいた内容もありますが、順に見ていきましょう。

メリット1 少額からスタートできる

日本の主要な販売会社のほとんどが、100円からスタートできるところばかりです。中には1000円のところや、投資信託の商品によって異なる、というところもありますが、個人で何百万円もの元手がないとはじめられないような投資信託は私の知る限りではありません。

自分に無理のない金額からスタートできるのがメリットです。

メリット2 手続きも簡単!

ホームページにアクセスすれば、すぐに口座開設の仕方が分かります。例えばマネックス証券では、トップの画面がこのようになっています(2020年2月時点)

右の「口座開設」から進んでいき手続きをすれば良いことがすぐ分かりますよね。

また、黄色いバナーの下のところに「投信・積立」とあるので、投資信託のこともここを見れば良いこともすぐ分かります。

メリット3 資金を預ければ、運用はプロに任せることができる

投資先を見極め、銘柄の特性を理解し、分散投資し、さまざまなタイプの何百の銘柄を組み合わせてリスクを抑えながらもより確実にリターンが得られる。そんな運用をファンドが投資家の代わりにしてくれます。

メリット4 長期で運用していれば、リターンを得られる可能性は高い

FXのように、短期間で利益をあげることもあれば短期間で失うこともある、自分で取引を何度もしなければならない投資とは対照的な特徴といえるでしょう。

投資信託でも、一時的にマイナスに落ち込むことはあります。とは言え株をプロが運用しているので、長期的に見ると元手がプラスになっている可能性の方が高いのも、大きなメリットだと言えます。

こちらの表だと、設定日が2010年7月でレポートの作成日が2019年12月、「期間別騰落率」の「設定来」「ファンド」では「186.20%」となっています。ざっくりな計算ですが、9年から10年間ただ預けてプロに運用を任せていただけで、元の資金+186.20%になった、つまり3倍近くに増えたということです。

しかも投資信託では、定期的(毎月など)に運用資金を増やしていくのが一般的です。約10年間、それらの合計となるとかなりの金額になっているのが予想できます。

デメリット1 元本割れする可能性もある 手数料もかかる

これまでメリットについて見て来ましたが、デメリットもあります。

先ほどは、「長期で運用していれば、リターンを得られる可能性は高い」と書きましたが、あくまでも「可能性は高い」とまでしか言えず、「絶対にリターンが得られる」と断定はできません。

最初の「株って何?」ということを思い出してみてもお分かりいただけると思います。株式を発行する人(会社)も、そして株式を手にする人も、「利益を出したい」「事業がうまくいって欲しい」と思っています。ただ、絶対にうまくいく、とは言えません。

また、「基準価額の推移」のグラフを見ても分かるように、実際に下がっている時期もあるのです。

さらには手数料もかかります。

  • 購入手数料:(現在は「ノーロード型」といい購入手数料がかからないものもあります)
  • 信託報酬:ファンドが運用のための手数料です。毎年かかります。
  • 信託財産留保額:解約するときにかかる手数料です

「長期で運用していれば、リターンを得られる可能性は高い」のですが、それでも、「元本割れや、手数料も含めるとマイナスになる可能性も、少なからずある」ということは頭に入れておかなければなりません。無理をして投資信託にお金をまわしても、いざというときに元本割れしている可能性もあるのです。

自分のお金の状況をよく分かった上で投資をするようにしましょう。

デメリット2 短期で資金を増やすのには向かない

複数の銘柄を組み合わせてリスク分散しているので、逆に言うとあるひとつの銘柄が一気に暴騰したとしても、全体としてのリターンはそれほど大きくはなりません。低リスク低リターンだからこそ長期的な運用に向いているのが投資信託なのです。

短期間でお金が必要、という人は、ハイリスクと分かった上で他の投資にチャレンジするか、そもそも投資ではなく労働収入を増やしたり、思い切って大きな節約をするような道を考えた方がよいかもしれませんね。

その人、そのときのお金のプランに合った選択をすることをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?こうしてひとつずつ理解していくと、「デメリットは確かにあるけど、まずは本当に少額からでもいいから、投資信託ははじめておいても良いかもしれない」と思う人が大半なのではないでしょうか。

この記事は特定の投資信託の商品をすすめるものではないので、決して無理に「投資信託をはじめましょう」とは言いません。
また、あなたのお金の状況によっては、他の投資や収入を得る方法が合っている場合もあるでしょう。

ただ、「投資って怪しい人がするもの」というイメージが少なからずある日本ですが、「投資信託とは何か」ということが分かるだけで、「いや、投資は別に怪しいものじゃない。全ての人が一度は説明を聞いて、きちんと分かった上で、やるかやらないかを考えてみてもいいことじゃないのか」というようなことも感じられると思います。

お金のリテラシーが日本人は低いともよく言われますが、あなたにとってこの記事が「お金って、投資って、こういうことなんだ!」と新たに気付きがあり、人生に何か少しでもプラスになればうれしいです。