資産運用では不動産投資は欠かせない

不動産投資と言えば、「資産を築く王道」「成功して大きな資金が手に入った人がさらに資金を大きくしていく方法」そんなイメージを持っている方も多いと思います。
「普通の人は手を出せないもの」というイメージとも隣り合わせかもしれませんね。

ですが、実際のところはどうなのでしょうか?
「大きな資金がないとはじめられない」というイメージですが、実は不動産投資はとてもハードルが低くなっています。一言で「不動産投資」とまとめてはいますが、最近では新しい動きもあります。

不動産投資はどんな種類がある?気を付けておくべき点は?現在の不動産投資の実情はどうなっている?

これらに着目しながら、不動産投資が資産運用に欠かせない理由についてまとめました。

他の投資にはない、不動産投資が資産運用に欠かせないメリットとは?

投資は他にもあるのに、なぜわざわざ大きな資金が必要な不動産投資をするのか?そう疑問に思う方もいるかもしれません。

しかし、不動産投資には資産運用に欠かせないメリットがあります。

株やFXと比較!毎月決まった収入があるのは大きな強み!

投資、といえば思い浮かぶ株やFXと比較するとよくわかりますが、不動産投資だからこそのメリットが「毎月の安定した収入をキープできること」です。

もちろん株やFXも、うまくやれば毎月の収入が確保できるくらいに知識を増やしたりスキルを上げることもできるかもしれません。
ですが、株は一つの銘柄だけ持っている場合だと、その会社の業績が悪くなったり株価が急落するようなリスクもあるので、安定した収入源とは言い難いです。リスク分散のために複数の株を持ったとしても、ある一定以上のリターンを継続して得ようと思うと、今度は株それぞれについて管理していく必要性も出て来るでしょう。

FXも取引を行うことではじめて利益が確定するものです。何もせずに収入を得ることはできません。

その点、不動産投資ははじめにきちんと理解し、仕組みさえつくってしまえば、あとは収入を確保できます。それが大きな強みです。仮にある日大きな病気になって、パソコンを広げて情報をチェックすることすら難しい・・・となった場合でも、不動産に投資をしていれば、収入を確保しておくことができるのです。

万が一の想定。ギリシャの経済破綻のようなことが、日本で突然起こったら?

投資はあらゆるリスクを想定しておかなければなりません。
少し極端にはなりますが、何の前触れもなくある日突然日本の経済が破綻!というような事態が起きたとしましょう。

FXでレバレッジをかけてエントリーしておいたときに限って「こんな最悪な事態が起きてしまった!」そう嘆き叫んで絶望したとしても、そこで失ったお金は返ってきません(現にリーマンショックのときはそのような人がたくさんいました・・・)

あるいは、株主になっていた会社が全て倒産してしまったとしたら?
もう安定した収入は到底見込めませんよね。

しかし不動産投資しで物件を所持していた場合、その物件は手元に残ります。「お金に換えられる資産」が、自分が手放さない限りは残っているということです。

本当に最悪の事態が起きたことを想定して「リスク分散」について考えてみたとき、株やFXなどとは全く違う投資のタイプである不動産を選んでおくべき理由がよく分かりますよね?

他の投資では「マーケットに任せるしかない」。それに比べ不動産は?

先の「最悪の想定」と関連することでもありますが、他の投資では「いざとなったらもう、マーケットに任せるしかない」という要素が強くなります。
確かに良い株を選択できる目を養い、FXのスキルを上げていくこともできます。しかし予想もしていなかった事態が起きた場合は、もう成す術もなく見守るしかなくなってしまうでしょう。

日本の経済破綻までは起きなくても、株主になっていた会社が不祥事を起こしてあっと言う間に信用を落としてしまったり、倒産してしまうリスクは考えられます。
あるいはFXをしたことがある人なら、「上がると予想してエントリーしたから上がって欲しい!」といくら願っても、マーケットは全然思い通りに動かなかった…なんて経験は誰もがしたことがあるはずです。

それに比べて不動産は、自分でコントロールできる要素は他の投資よりも大きいです。
例えば日本の経済が立ち行かなくなり、他の投資で資金を失ったとしても、手元に不動産が残っていれば、不動産を売ってお金に換えることもできます。

また、売らずにそのときだからこそのビジネスチャンスを見出して展開していくこともできます(後でお話しする「Airbnb」とも関連づけてみるとよくお分かりいただけると思います)。

「大きな資金で不動産を購入すれば確実に収入アップ」は過去のこと!?

資産形成において、不動産投資と他の投資を比べたときのメリットを挙げましたが、もしかしたらあなたが持っている不動産投資のイメージは、過去のものかもしれません。
例えば、広い土地や物件を買っておけば、その後は自然と不動産による収入が入ってくるもの。といったイメージです。そのような状態で不動産投資をはじめてしまうと、大きなリスクに全く気付かず多額の資金を投じてしまうかもしれません。

なので、ここできちんと整理しておきたいと思います。

バブル真っ只中は、「土地を買えば必ず儲かる」状態だった?

今になって振り返ると、「実体も何もない、泡(バブル)のようなものだった」ということが分かるのですが、この時代は日本が経済成長をしていて、「土地の価格は必ず急騰するからどんどん買っておこう。後で売却するときには絶対に今の価格よりもかなり高い値段で売れることは保障されているようなものだから、買えるだけ買っておいて、損することはない」というような状態でした。

確かに景気が良く、事業を拡大するためにオフィスを広くしようとする会社が増えるといった、きちんとした要因があれば、不動産の価格が上がるというのも頷けます。
しかしこのときの土地の高騰は、実体とはかけ離れて「土地を買えば必ず儲かる」という話がいつの間にかどんどん一人歩きしていたのです。

右肩上がりで価格は高くなってはいたものの中身が伴っていなかったのです

不動産収入は「家賃収入」があるからこそ成り立つ

土地を買えば、後で必ず価格が高騰するから儲けが出る。
この場合は、売るときと買うときの価格差が利益になるということですよね(キャピタルゲイン)

しかし今の日本で、キャピタルゲインで大きな利益を出せることは少ないです。もちろん全くないとは言いませんが、いずれにしろバブルの時代のようなことはありません。

では、買って売るだけで利益が出せないのであれば、不動産投資による収入はどのように得るものなのかというと、「家賃収入」や「テナント料」です(インカムゲイン)。

インカムゲインこそが、不動産投資が資産形成に欠かせない最も大きな理由と言えます。

もちろん、インカムゲインをある程度得た後に、購入していた不動産を売ってキャピタルゲインを得る、ということも十分可能です。

不動産は何も考えずに都会の真ん中の大きなビルを買っていれば、それだけで手持ちの資金がどんどん増えるようなものではありません(バブル期の考え)。
中のテナントに入る人がいて、テナント料を支払われるからこそ、それが収入になるのです。マンションやアパートも、入居者の家賃収入によって成り立つということです(これが今の資産形成の考え)。

東京オリンピックも、いずれ過去になっていく

この記事を書いているのは2020年の2月ですが、ここ数年は「不動産は今買っておくべき」という話を耳にすることがよくありました。アベノミクスによる金融緩和策などもその理由ではあるのですが、一番大きな理由は「東京オリンピックが開催されるから」というものでしょう。

東京オリンピックに合わせて景気も良くなる。観光客も増えると、宿泊場所も必要になる。東京だけでも宿泊施設は足りていないし、これを機会に地方へ足を伸ばす外国人も増えることが予想されるけど、地方でも宿泊施設は足りていない。だから、不動産に関連した商品の価格は上がるはず。ということです。

しかしこれらの話は、バブルのときと状況が少し似ていますよね。確かに、上がるかもしれません。ただ、東京オリンピックにより不動産の価格が急騰するとすれば、東京オリンピックが終われば暴落する、ということも言えてしまいます。

東京オリンピックがあるから、資産が増やせる!と聞いて不動産投資をはじめるのではなく、もう少し実情など知ってからのほうが良いかもしれません。

不動産投資は実際どうなの?

今は「比較的小さな金額だとしてもきちんと考えて投資を行えば、確実に収入がアップする」というのが不動産投資です。あなたが思っている以上に、不動産投資は気軽にはじめられるものになっています

だからこそ資産形成にむいているわけです。

利益はどれくらい手に入るの?

不動産投資は、何千万円や何億円という資金をつくって、現金一括で購入!しなくてもはじめられます。最初に金融機関などから融資を受けて購入し、返済する金額よりも家賃収入の方が多ければ利益が出る、という訳です。

ここで目安として「利回り」という点で利益はどれくらい手に入るのか見ていきましょう。
ちなみに「利回り」とは下の式で計算される数字のことです。

投資した金額(不動産を購入した金額)に対して、収益がどれくらいの割合なのか、毎年の平均の数字を計算したものです。東京の都心部のマンションでは、新築だと3%後半~5%前後が平均と言われています。

分かりやすく1億円、利回り4%で考えてみると、利益として入って来るお金の平均は毎年400万ということです。

築20年や30年といった中古になると、東京都心でも7%~10%の利回りになります。ですが中古は購入金額が新築に比べて安くて済む分、空室が多くなるリスクや、修繕やリフォームなどの経費が一気にかさむリスクは大きいです。

地方だとさらに利回りは高くなり、平均は12%とも言われています。ただ物件のほうが余っている地域も多いので、空室が出るリスクも高くなり、一概に利回りだけで判断することはできません。

いかに空室を出さないか、満室に近い状態を常にキープできるか」が、不動産投資で大きな利益を出すためのポイントになります。

もっと少額でできる不動産投資もある

先ほどは分かりやすく1億円という金額で考えてみましたが、購入資金を小口で分け、200万円で50口募る、というようなこともあります。

また、マンション1棟ではなく、ワンルームマンションの区分所有(1部屋のオーナー)であれば、必要な資金は少なくて済みます。管理も不動産会社に任せることになるのではじめやすいですね。

Airbnb(エアビーアンドビー)を利用して、普通のマンションやアパートの部屋を借りながらその部屋を民泊として貸し出すという、不動産投資と似ていることをはじめる人も増えてきました。これなら何百万円もの資金は必要はありません。

仮にあなたが住んでいる地域で考えた場合、ビジネスホテルよりも少し安めの価格で、1部屋に数名が宿泊、月の2分の1~3分の2くらいの稼働率と考えて計算してみても、家賃の2倍、3倍もの収入が得られる数字が出て来ると思います。都心の新築マンションの利回り4%と比べてみると、かなり大きな利益を手に入れられるかもしれません。

もちろん、そもそもマンションのオーナーや管理会社が民泊を禁止していたり、法律的にも本来は届け出(旅館業法上の許可)が必要なのにしていないということで引っかかるケースも多いです。現在、法改正が進められている途中ですので、もしこれから民泊で収入を得ようと思っている人は、その辺りのこともきちんとチェックする必要があるでしょう。

空室を少なくする(なくす)には?

これまでの内容を読んでお分かりいただけたと思いますが、不動産投資をするのであれば、いかに空室を少なくできるかが大切ですよね。
自分はオーナーになり、会社や他の人に管理は任せる場合でも「本当に任せて大丈夫か?」を見極める判断基準として「空室を少なくするためにどのようなことをしているのか」をきちんと聞かせてもらう必要はあるでしょう。

では空き部屋を少なくするにはどうすれば良いのか?についてもお話しましょう。

良い物件を購入しているか?

不動産投資で資産形成をする場合、兎にも角にも良い物件です。

マンションを購入する場合「利回りが良い」と紹介されていても、それは満室であった場合の数字です。

例えば地方の山奥でとても不便な場所にマンションがあった場合、購入価格はとても安いでしょう。ですがそのマンションに住もうと思う人はどれくらいいるでしょうか?空室の割合が非常に高くなるリスクがありますよね?

利回りだけでなく立地などの面もきちんと確認し、良い物件を手に入れていなければ、空室が続出してしまう可能性は高くなるでしょう。

逆に、そのエリアに住みたい、このマンション(アパート)に住みたい、という人が次々に現れるような物件を購入していると、満室に近い状態をキープできることになります。

管理は行き届いているか?

部屋探しをしている人が内見に行ってみたら、エントランスが汚い、通路に住人の物がたくさん置いてある、ポストの周りがチラシで散らかっている…というような状態だったら?「ここはやめておこうかな」と思うはずですよね。

管理がしっかり行き届いているかも大切です。

部屋探しをする人の目線に立てているか?

今の時代だと、まずネットなどで情報を仕入れて比較検討してみる。いくつかに絞るなどした後、実際に何件か足を運んでみて最終的に決める、という動きをする人が大半です。

「比較された上で、それでも決めていただけるようにしておく」という意識が必要ですね。
また、特に進学や就職、転勤などで部屋探しをする人が多い3月や4月、あるいは9月といった重要な時期を逃さない意識も大切です。

実際には管理会社に任せることも多い

不動産投資は何十年という長いスパンで考えてはじめる人がほとんどです。だからこそ資産形成に向いています。

購入した不動産は管理会社に任せることがほとんどです。あなた自身が面倒な管理をやる必要はありません。

管理会社の判断については、ここで書いた「空室を少なくするためにどのようなことを行っているか?」を確認したり、人間的に信頼できそうか、オーナーとなった自分に購入後でも親身になってくれそうか、自分だけでなく入居者が困ったときにも誠意を持って対応してくれるか、など総合的に見て「今後も長くお付き合いしたい!」と思える管理会社を選ぶと良いでしょう。

まとめ

不動産投資が資産形成に欠かせない理由と、実際に不動産投資を成功させるためのポイントについてもお伝えしてきました。

「きちんとやれば資産を増やせるもの」ということは、よくおわかりになったのではないでしょうか。
では、「不動産投資を、きちんとやる」にはどうしたら良いでしょうか?

自分で勉強することも必要でしょう。ネットを見ればたくさんの情報がありますし、書籍も多く出版されています。しかしその情報を見極める力もつけておかねばなりませんね。

人から教えてもらう、ということも非常に有効です。生きた知識や情報を手に入れることができます。不動産投資やその他いろんな投資をしている人たちがコミュニティをつくっていることも多いので、そちらに参加してみるのも良いかもしれません。

そして最後に。あなたの投資した不動産の物件が、満室の状態が続いた場合。
それは、生活している人にとても満足してもらいながら、あなたは家賃としてたくさんの収入を毎月毎月受け取り続けることができるということです。最初は融資を受けた分の返済があるかもしれませんが、その支払いが終わると、どうでしょうか?

管理のための費用を差し引いたとしても、さらに大きな金額が毎月受け取れることになります。

不動産投資をするのであれば、何年・何十年という長い目で見て納得できる選択をし、実際に何年か後に「本当に良かった!」と思えるようにしたいものですね。

FXなど他の投資だと、どうしても黙々とパソコンに向かうことで利益を出す、ということが多いです。そのような投資とはまた違うやりがいが、不動産投資にはあります。そのような観点からも、資産形成のためには、他の投資と合わせて不動産投資も取り入れておくことが欠かせません。

あなたの資産運用のに、ぜひ不動産投資も検討してみてください。